青春18きっぷのグリーン車利用法
青春18きっぷでは、グリーン券を別途購入すれば、普通列車のグリーン車自由席に乗車することができます。
普通列車で自由席のグリーン車が連結されているのは、ほとんどが首都圏の近郊電車です。ですから、首都圏以外の地方では、青春18きっぷでグリーン車に乗る機会はあまりないでしょう。ここでも首都圏の近郊電車に限定して解説します。
グリーン車の連結される普通・快速列車が走る主な区間
首都圏でグリーン車が連結されている普通・快速列車の走る区間は、以下の通りです。
- 東海道本線(東京~熱海~沼津)
- 横須賀・総武線(成田空港・成東~千葉〜東京〜久里浜)
- 外房線(千葉~上総一ノ宮)
- 内房線(千葉~君津)
- 上野東京ライン(上野〜東京)
- 湘南新宿ライン(大宮〜新宿〜横浜)
- 東北本線(東京〜宇都宮)
- 高崎線(東京〜高崎〜前橋)
- 常磐線(品川〜水戸〜高萩)
グリーン券の値段
普通列車のグリーン券の値段は、乗車距離によって異なります。また、Suicaでグリーン券を購入するか、紙のきっぷを購入するかによっても異なります。平日料金、休日料金、車内料金、事前料金の区分は、2024年3月15日を以て廃止となりました。
営業キロ | Suica料金 | 通常料金 (紙のきっぷ) |
---|---|---|
50kmまで | 750円 | 1,010円 |
100kmまで | 1,000円 | 1,260円 |
101km以上 | 1,550円 | 1,810円 |
※Suica料金は、Suica、モバイルSuica、PASMO、Kitaca、TOICAで購入した場合の価格です。
50kmというのは東京駅から大船駅までです。青春18きっぷでこのくらいの距離しか乗らない人は少ないでしょうから、青春18きっぷ利用者はほとんどが51km以上の利用になるでしょう。101km以上は東京~熱海、高崎、宇都宮などが該当します。青春18きっぷでは、101km以上を利用する人が多いでしょう。節約するなら、100kmギリギリまででグリーン車利用をやめるという方法もあります。
紙のきっぷでグリーン券を買うと、Suicaより260円高くなります。モバイルSuicaをインストールしておくと便利です。
グリーン券の購入方法
グリーン券は、JR駅の自動券売機か窓口(みどりの窓口)で購入できます。券売機のほうが手軽でしょう。窓口で購入する場合は、乗車駅と降車駅を告げるだけで大丈夫です。
「Suica」などの交通系ICカードを持っている場合は、駅のホーム上にあるグリーン券専用の自動券売機で「Suicaグリーン券」(カード内に、グリーン券の情報を書き込む)を買うことができます。Suicaなどを挿入して、乗車駅と下車駅を押すだけです。
使用できる交通系ICカードは、Suicaのほか、モバイルSuica、PASMO、Kitaca、TOICAです。モバイルSuicaを持っていると、アプリ上で購入できるので便利です。
グリーン車は検札がある
グリーンアテンダントという客室乗務員が車内検札をします。「紙のグリーン券」を持っている場合、アテンダントが実際にグリーン券をチェックします。
「Suicaグリーン券」の場合は、乗客が自らスイカ本体を各座席の天井にあるスイカの読み取り部(リーダー)にかざします。読み取り部にかざすとランプが点滅しながら赤色から緑色に変わります。これで検札は終了です。アテンダントによるチェックはありません。
他の列車に乗り換える際は、降車時にスイカをリーダーにかざしてください。
いずれの場合も、検札で青春18きっぷの提示を求められることは、ほとんどありません。
乗っても、満席で座る席がない場合
自由席のグリーン車なので、ごくまれに満席の場合があります。グリーン車を諦めて普通車に移動する場合は、車掌やアテンダントに伝えれば、グリーン券は払い戻してもらえます。ただし、その場で払い戻すことはできません。
立っていても、グリーン車に残るならグリーン料金はかかります。
グリーン車を乗り継ぐ
東京近郊であれば、改札口を出ない限り、原則として1枚のグリーン券で列車を乗り継ぐことができます。この方法を使うと、熱海〜宇都宮・高崎・千葉などの長距離をグリーン券1枚で移動することができますので、たいへんお得です。
ただし、乗り継げるのは順方向のみです。異なる方向へは乗り継げません。また、グリーン車の運転がない区間を間に挟む場合も乗り継げません。
※乗り継げない例
高崎→大宮→宇都宮
上野→赤羽→横浜
大宮→東京→千葉
東京→横浜→新宿
成田空港→千葉→君津
伊東→熱海→沼津
水戸→上野→大宮