青春18きっぷ研究所

青春18きっぷで小京都へ旅するモデルルート

日本各地にある「小京都」。青春18きっぷはそうした歴史の町への往復にも向いています。ときに小さな駅で途中下車し、歴史探索をしてみるのもいいでしょう。

青春18きっぷを使った、日本各地の小京都を散策する旅をご紹介しましょう。

みちのくの小京都・角館へ[東京発]

角館

秋田県の角館は、佐竹北家の城下町として栄え、みちのくの小京都として知られます。武家屋敷や商家が往時の姿をとどめるほか、文化財も数多く残されています。

■角館への旅・モデルルート
1日目:東京→宇都宮→黒磯→新白河→郡山→福島→白石→仙台→一ノ関→盛岡→角館
2日目:角館観光
3日目:角館→盛岡→一ノ関→仙台→原ノ町→いわき→水戸→東京
※片道12~14時間かかります。角館だけでなく、田沢湖や乳頭温泉などに足を伸ばすのもよし。


東の小京都・足利へ[東京発]

栃木県足利市は、室町幕府の将軍家、足利氏発祥の地です。源姓足利氏の学問所として創建された説もある「史跡足利学校」うあ、足利一門の氏寺「鑁阿寺」があります。石畳みのある街並みの雰囲気も抜群で、「東の小京都」と称されます。

■足利への旅・モデルプラン
日帰り:東京→小山→足利[観光・食事]→小山→東京

東京から片道2時間半程度ですので、青春18きっぷの日帰り旅行にちょうどいい距離です。

飛騨の小京都・高山へ[東京発]

岐阜県高山市は、江戸幕府の天領として栄え、古い街並みが今も残ります。高山そばや飛騨牛と、グルメも充実していています。高山本線は普通列車が比較的利用しやすく、青春18きっぷでの旅行に向いています。

■高山への旅・モデルプラン
1日目:東京→熱海→沼津→静岡→浜松→豊橋→岐阜→美濃太田→高山
2日目:高山観光
3日目:高山→美濃太田→岐阜→豊橋→浜松→静岡→沼津→熱海→東京

東京から10時間程度。大阪からは6時間、名古屋から4時間くらいです。名古屋からなら日帰りが可能。東京や大阪からでも、青春18きっぷ1日分で到着できます。

伊賀の小京都・伊賀上野へ[大阪発]

江戸時代、藤堂高虎により碁盤目状に整備された城下町は、現在でもその面影が残ります。伊賀忍者発祥の地としても知られ、近年は外国人旅行者も急増しています。

■伊賀上野への旅・モデルプラン
日帰り:大阪→加茂→伊賀上野[観光]→加茂→大阪

大阪、名古屋から片道2時間程度で、日帰り観光にちょうどいい距離です。いずれも片道運賃では青春18きっぷ利用より安いので、宿泊する場合は青春18きっぷは使わない方がいいでしょう。

山陰の小京都・津和野へ[大阪発]

山陰の小京都といわれる津和野は、江戸時代に城下町として栄えました。城下町の趣が残る殿町通りを中心に、細い路地や藩校跡、武家屋敷などが残ります。毛利氏の城下町・萩とセットで回るといいでしょう。

■津和野への旅・モデルプラン
1日目:大阪→姫路→相生→岡山→糸崎→岩国→新山口→津和野
2日目:津和野[観光]→バス→萩
3日目:萩[観光]
4日目:東萩(萩)→長門市→厚狭→岩国→糸崎→岡山→相生→姫路→大阪

津和野~萩間は青春18きっぷでも行けますが、バスのほうが便利でしょう。大阪~萩・津和野は片道12~13時間かかります。非常に長い行程なので、余裕をもって出発しましょう。

伊予の小京都・大洲へ[大阪発]

伊予の小京都といわれるのが、愛媛県大洲市。大洲城は、復元天守閣でも人気があります。帰りに松山で一泊すると楽しいでしょう。

■大洲への旅・モデルプラン
1日目:大阪→姫路→岡山→坂出→松山→伊予大洲
2日目:伊予大洲[観光]→松山[観光]
3日目:松山→坂出→岡山→姫路→大阪

伊予大洲~松山間は距離が短いので、通常運賃を支払って旅行した方がいいでしょう。大阪~伊予大洲は片道10時間程度かかります。

豊後の小京都・杵築へ[福岡発]

大分県杵築市は、国東半島の南の玄関口に位置する城下町です。南北の高台に武士が住み、その谷間で商人が暮らした町並みは、当時の身分制度を象徴する「サンドイッチ型城下町」と言われ、日本唯一とされています。

■杵築への旅・モデルプラン
1日目:博多→小倉→杵築[観光]
2日目:杵築[観光]→小倉→博多

博多~杵築は4時間程度です。日帰りも可能ですが、慌ただしいので、一泊するといいでしょう。青春18きっぷは片道分でも元が取れます。