青春18きっぷ研究所

名古屋~仙台の上手な利用法

名古屋〜仙台間の所要時間は、約14時間です。朝早い列車に乗れば、その日のうちになんとか目的地にたどり着けます。14時間も列車に乗り続けるとなるとハードですが、普通運賃で約1万円もする距離を青春18きっぷ1枚で到着できるのですから、コストパフォーマンスは抜群です。

乗り換えは8~10回程度。乗り遅れたらアウト、とならないよう、少し早めに出発して余裕を持って旅をしたいものです。また、新幹線の一部区間だけ組み合わせた「ワープ」を使うと効果的です。

ここでは、名古屋~仙台間を青春18きっぷで上手に利用するためのポイントとモデルルートを簡単にまとめました。

名古屋~仙台のモデルルート

E233系東海道線

名古屋~仙台間を青春18きっぷで旅行する際のモデルルートは、以下の通りです。

【東海道本線・東北本線】名古屋〜豊橋~浜松〜熱海〜東京/新宿〜宇都宮〜黒磯〜新白河~郡山〜福島〜仙台
【東海道本線・常磐線】名古屋〜豊橋~浜松〜熱海〜東京〜水戸〜いわき〜原ノ町~仙台

名古屋~東京は、東海道本線を利用します。東京~仙台は東北本線または常磐線を利用します。途中の乗り換え駅は、東北線経由が10駅程度、常磐線経由が8回程度です。所要時間は東北本線経由のほうがやや短めですが、乗り換えが少ない常磐線ルートのほうがラクでしょう。

ポイント1 基本は常磐線ルート

東北本線ルート、常磐線ルートのどちらも利用できますが、全行程が長いので、乗り換え回数が少ない常磐線ルートがラクでしょう。

ポイント2 熱海〜浜松直通列車は1本遅らせる

熱海〜浜松間は、列車の両数が少なく混雑する区間です。できれば、直通列車に乗って座ってすごしたいもの。始発駅(熱海または浜松)で一本遅らせてもよいので、直通列車を狙って席を確保しましょう。

ポイント3 上野東京ラインは都心を過ぎてから乗り換える

東北本線ルートの場合、熱海~宇都宮間直通の上野・東京ラインに乗れたらラクですが、時間があわない場合は、東海道線と東北本線(宇都宮線)をどこかで乗り換えなければなりません。

その場合、乗り換えポイントは、北行きが大宮、南行きが戸塚がおすすめです。いずれも都心から離れていくポイントなので、乗り換え後、立ってしまっても、少ししたら座れます。北行き戸塚、南行きで大宮で乗り換えると、都心まで30分以上立たなければならない可能性があります。

常磐線ルートの場合は、基本は品川乗り換えですが、常磐線列車が上野始発・終着の場合もありますので、その場合は上野で乗り換えます。

ポイント4 グリーン車を活用する

上野東京ライン、湘南新宿ライン(熱海~宇都宮・水戸)の列車にはグリーン車が連結されています。別途グリーン料金がかかりますが、混雑する東京近郊を、座って快適に旅行できます。グリーン券はSuicaで購入すると安くなります。

熱海~宇都宮・水戸間は4時間近くかかりますので、コスパは抜群です。車内でグリーン券を購入すると高くなるので、事前にSuicaで購入しておきましょう。熱海~宇都宮・水戸間を通算で利用でき、途中、乗り換えても追加料金は不要です。

ポイント5 黒磯~新白河はワープも検討

東北本線ルートの場合、はおおむね毎時1本以上の列車が運行していますが、黒磯~新白河間のみ、運転間隔が1時間半程度空くことがあります。

黒磯~新白河間の普通列車の接続が悪いときは、那須塩原~新白河で新幹線を使うと早く着けることがあります。自由席利用で1,390円かかりますが、うまくいけば、行程が1時間早くなります。

ポイント6 食事はグリーン車で

名古屋~仙台間は約14時間かかりますので、途中、食事を2回は取りたいところ。お昼時に首都圏を走りますので、上述のグリーン車内にお弁当を持ち込んで食べるといいでしょう。

外で食べるなら、駅ビルや駅周辺に飲食店が多いのは浜松、静岡、宇都宮、郡山、福島、水戸です。もちろん、東京近郊はどの駅で降りても飲食店を見つけるのは難しくありません。

ポイント7 休憩を予定に組み込んでおく

乗換案内のアプリで表示される乗り継ぎを実践すると、14時間にわたってひたすら列車を乗り継ぐ旅になってしまい、疲れます。そのため、できるだけ早めに出発し、疲れた少し休む、という形で旅を進めるといいでしょう。乗換案内で終電(最終乗り継ぎ)を確認し、それより早い時間帯に進んでいれば大丈夫です。