青春18きっぷ研究所

東京〜青森の上手な利用法

東京〜青森は、青春18きっぷで旅行するには少し難しい区間です。というのも、東北本線でまっすぐ北上した場合、盛岡〜青森間がJR線ではないためです。

青春18きっぷのみで移動できるのは、秋田を経由するルートで、接続がよければ片道17時間あまりです。

東京発で当日着できるのは、上越・羽越・奥羽線ルートのみです。また、青森発で当日着できるのは、奥羽・北上・東北線ルートのみです。

そのほか、花輪線を経由するルートや、盛岡〜八戸間を新幹線で「ワープ」する方法もあります。

ここでは、東京~青森間を青春18きっぷで上手に利用するためのポイントとモデルルートを簡単にまとめました。

東京~青森のモデルルート

701系青森駅

東京~青森間を青春18きっぷで旅行する際のモデルルートは、以下の通りです。

【①上越・羽越・奥羽線】東京〜高崎〜水上〜越後湯沢〜長岡〜新潟〜村上〜酒田〜秋田〜大館〜青森
【②東北・奥羽線】東京〜宇都宮〜黒磯〜郡山〜福島〜米沢〜山形〜新庄〜秋田〜大館〜弘前〜青森
【③東北・仙山・奥羽線】東京〜宇都宮〜黒磯〜郡山〜福島〜仙台〜北山形〜新庄〜秋田〜大館〜弘前〜青森
【④東北・北上・奥羽線】東京〜宇都宮〜黒磯〜郡山〜福島〜仙台〜北上〜横手〜秋田〜大館〜弘前〜青森
【⑤東北・花輪・奥羽線】東京〜宇都宮〜黒磯〜郡山〜福島〜仙台〜一ノ関〜盛岡〜(IGR)~好摩~大館〜弘前〜青森(IGR線660円)
【⑥東北・新幹線・青い森線】東京〜宇都宮〜黒磯〜郡山〜福島〜仙台〜一ノ関〜盛岡〜(東北新幹線)〜八戸〜(青い森線)~青森(新幹線3,560円)
【⑦東北・IGR・青い森線】東京〜宇都宮〜黒磯〜郡山〜福島〜仙台〜一ノ関〜盛岡〜(IGR/青い森)〜八戸〜青森(IGR/青い森線3,110円)

ルートは7つありますが、青春18きっぷだけで同日乗り継ぎができるのは、東京発が①、青森発が④のみです。②③は途中宿泊が生じます。⑤⑥⑦は別途運賃や料金が必要です。

ポイント1 同日着ルートは往復で違う

上述したとおり、東京〜青森にはいくつもルートがありますが、青春18きっぷのみで同日着ができるのは限られますし、東京発と青森発でも異なります。

同日着ができるルートであっても、17時間以上かかる大旅行です。途中で乗り遅れたら終わりですので、事前に時刻表を調べ、計画をしっかり立てておきましょう。

ポイント2 花輪線経由が現実的

東京発の場合は、花輪線経由が同日着できる現実的なルートです。これは、東京〜盛岡を東北線で北上し、盛岡から花輪線に乗ります。ただし、盛岡〜好摩間はIGR線を走るので、その運賃660円が別途かかります。

所要時間は15時間ほどです。青森発の場合は、同日着ができません。

ポイント3 盛岡〜八戸ワープがラク

もう少しラクをするのなら、盛岡〜八戸間を新幹線でワープすることです。この区間は特定特急券を使えば、3,560円で新幹線に乗れます。八戸〜青森間は青い森鉄道線ですが、特例により、青春18きっぷで乗ることができます。

盛岡〜八戸間をIGR線と青い森線の普通列車を乗り継ぐこともできますが(ルート⑦)、その場合でも3,110円の運賃がかかります。ならば、もう少しお金を足して新幹線を利用したほうが速くて便利です。

ポイント4 休憩は時刻表の空き時間で

いずれのルートでも長距離移動なので、同日着を目指すなら乗り継ぎに余裕はなく、休憩ポイントは時刻表の空き時間に限られます。このルートは、乗り継ぎ時間が少ないので、食糧をしっかり事前に確保しておくことをおすすめします。

ポイント5 のんびり途中で1泊するのもよし

17時間というのは、2日に分けても1日8時間半です。つまり、2日がかりで旅行してもいい距離でしょう。無理に1日で移動しようとせず、途中、お好みの場所で、のんびり1泊するのも悪くないものです。

ポイント6 東北エリアはロングシートを覚悟

東北エリアのJR普通列車は、短編成のロングシート車両が主体です。車内でお弁当を広げて旅をする、というような雰囲気ではありません。ひたすら通勤電車的な車両に乗り続けますので、覚悟をしておきましょう。

ポイント7 グリーン車を活用する

東京近郊ではグリーン車が利用できます。具体的には、東京・新宿~宇都宮間の列車(上野東京ライン・湘南新宿ライン)にはグリーン車が連結されています。

別途グリーン料金がかかりますが、混雑する東京近郊を座って快適に旅行できます。グリーン券はSuicaで購入すると安くなります。