青春18きっぷ研究所

東京〜京都の上手な利用法

東京〜京都間は、休みなしで乗り継いで8時間程度です。途中に食事休憩などを入れると9時間程度。一日がかりの旅行となりますが、青春18きっぷの乗車区間としては疲労度とコストパフォーマンスのバランスのいい区間といえるでしょう。適度に途中下車して、休憩を挟みながらいけば、それなりに楽しめる距離です。

東京〜京都間の東海道本線は、青春18きっぷ利用者が多い区間ですので、期間中の利用しやすい列車は混雑します。なかでも大垣〜米原の「関ヶ原越え」は、列車の本数も少なく、編成も短く、「青春18期間の一番の難所」と言われています。

ここでは、東京~京都間を青春18きっぷで上手に利用するためのポイントとモデルルートを簡単にまとめました。

東京~京都のモデルルート

223系新快速米原駅

東京~京都間を青春18きっぷで旅行する際のモデルルートは、以下の通りです。

【東海道本線】東京~熱海〜浜松~豊橋~大垣~米原~京都

東京~京都間は、全線で東海道本線を利用します。乗換駅は、おおむね熱海、浜松、豊橋、大垣、米原の5駅です。

時間帯により、沼津駅でも乗り換えが生じることもあります。

ポイント1 熱海駅は中央寄りに移動しておく

ほとんどの列車が熱海駅で乗り換えです。熱海駅では、別ホームの乗り換えになりますので、階段位置に近い中央寄りで降りるといいでしょう。

ポイント2 熱海〜浜松直通列車は1本遅らせる

熱海〜浜松間は、列車の両数が少なく混雑する区間です。できれば、直通列車に乗って座ってすごしたいもの。始発駅(熱海または浜松)で一本遅らせてもよいので、直通列車を狙って席を確保しましょう。

ポイント3 豊橋~大垣間は新快速、快速を利用する

豊橋~大垣間には新快速や快速が走っています。普通列車に比べると所要時間が約1時間以上違いますので、普通列車が先発する場合でも、新快速、快速を狙うと早く着けます。新快速と快速の所要時間はほとんど同じです。

ポイント4 関ヶ原越えは一本待つ覚悟で

大垣〜米原間は「関ヶ原越え」と呼ばれる区間で、列車本数と車両数が少ないです。下り、上りのいずれから来ても、接続のいい列車で到着すると、この区間は座れなくなる場合があります。座りたいなら、一本待つ覚悟で予定を組んでおきましょう。とはいえ、乗車時間は40分程度ですから、駅で待っているよりも、立ってしまうのも一つの方法です。

ポイント5 米原~京都は新快速を待たない

京都発着の新快速は15分間隔ですが、米原まで足を伸ばす新快速は毎時1本しかありません。一方、快速は毎時2本あります。次の新快速まで30分以上あるなら、先発の快速に乗ってしまったほうがいいでしょう。そのほうが早く着きます。

ポイント6 米原〜京都は快速なら空いている

新快速と違って、快速はとても空いています。米原〜京都で15分ほど時間がかかりますが、ガラガラだと疲れないものです。とくに、京都から東京へ向かうときは、京都からでも座れますし、米原で後続の新快速より早く着きますから、関ヶ原越えの席確保がラクになります。

ポイント7 米原からの新快速は増結部分が狙い目

米原から下り新快速に乗る場合、始発列車ではありません。ただし、米原で4両増結する場合が多いので、それを狙えばいい席をゲットできます。増結は車両前方(京都方)です。階段からは離れていますので、適度に空いています。

ポイント8 食事ポイントは大垣、浜松がおすすめ

食事は乗換駅で取るのが効率的です。乗換駅のなかでも、大垣と浜松は駅前に飲食店が豊富です。ゆっくり食べても、次の列車は始発ですので座れる確率も高くなります。とくに、下りの場合は、関ヶ原越えの準備として休憩し、早めにホームに並んで米原行き列車を待つといいでしょう。

ポイント9 ホームライナーを活用する

沼津〜静岡~浜松間には、朝夕のラッシュ時に「ホームライナー」が運転されます。おもに373系特急型車両が使われます。乗車整理券330円がかかりますが、静岡県の横断には重宝します。一部列車は土休日運転(または運休)です。 

ポイント10 グリーン車を活用する

東京~熱海間の列車にはグリーン車が連結されています。別途グリーン料金がかかりますが、混雑する東京近郊を、座って快適に旅行できます。グリーン券はSuicaで購入すると安くなります。

ポイント12 旅を楽しむなら、のんびりと

8時間というのは長時間ですが、朝に出れば夕方には着くことができます。急がなくてもその日のうちには余裕で着けますから、楽しむつもりで、休憩を挟みながらのんびり旅するほうが疲れないでしょう。